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あひるの子はみにくい

あひるの子はみにくい 5話

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 右の手の甲に水滴が落ちた。

 マヒルは、サルバリータに貰ったムチで、ブルーベリーのオバケを次々と退治していた。プルリィと2人で戦っていたが、初めは何回も殴ってやっと倒せていたオバケが、1回殴っただけで倒せるようになった。
 見上げると、雨がパラパラと降ってきた。

 雨のため、いったんメギストリスの城下町に戻ることにした。
 「マヒル、だいぶ強くなったね」
 プルリィが言った。
 彼がなぜこんなにも私をフォローしてくれるのかは分からなかったが、彼の存在はとてもありがたい。
 「そろそろ、サルバリータの所にいこうか。」
 プルリィに言われて、久しぶりに彼女に会いに行くことにした。

   ******

 ハパリ―パにとって、メギストリスの入口近くに座って行き交う人の流れを眺めるのは、趣味みたいなものだ。
 メギストリスの周りにも、おっかない魔物たちがいっぱいいる。この国では、その魔物たちを一定数倒してきた者は報酬がもらえる。僕は、そんな討伐隊たちの雄姿を見るのが大好きだ。

 僕がいつものように花壇近くに腰を下ろしていると、サルバリータと、プルリィと、空から降ってきた女の子がメギストリスを出て行くのが見えた。
 あの女の子は、最近では簡単な討伐もこなせるようになり、ここに来たころよりもだいぶ強くなったと思う。純粋な強さという意味でも、精神的な強さと言う意味でも。

 「プルリィたちね、プレシアンナを倒しに行ったみたいだよ。」
 振り返ると、チャヌジャがいた。
 「プレシアンナ?」
 僕だって、サルバリータとプレシアンナの確執のことくらい知っている。
 もともとプレシアンナはサルバリータの弟子であったはずだが、究極の表現領域を求めるため人の心を捨て、魔物になってしまったとのウワサだ。
 「大丈夫かなあ。」
 チャヌジャが、心配そうに言った。
 「プレシアンナって、たぶんめっちゃ強いよね」

 以前、プレシアンナを倒しにいくと言っていた人たちがいたが、結局その美しさに魅了され、仲間割れの末に全滅してしまったはずだ。
 「プルリィを止めようとしたんだけどね、聞いてくれなかったんだ。」
 チャヌジャは、悔しそうに言った。そう言えば、チャヌジャとプルリィは昔から仲良かったんだっけ。

 「ねえ、プルリィってさ、何考えてるか分からないところない?」
 僕は、思い切ってチャヌジャに訊いてみた。
 「どうして?あいつ、ちょっと無愛想なところあるけど、いい奴だよ。」

 プルリィに得体のしれないものを感じているのは、僕だけなんだろうか。

 プルリィたちがメギストリスを出て行ってから三日たっても四日たっても、彼らは戻ってこなかった。

   ******

 娘は相変わらず眠ったままだ。
 井野アサコは、小さくため息をついた。
 こんな状態になってから、半年が経とうとしている。

 必ず目を覚ます、と信じて看病を続けてはいるものの、どこかで諦めてしまう自分を抑えられずにいた。
 窓の外では、雪が降っている。
 温かい飲み物が飲みたくて、自動販売機の缶コーヒーのボタンを押した。

 娘は昔、雪が好きだった。
 私と夫と、小学生の娘の3人で大きな雪だるまを作ったのが昨日のことのようだ。
 夫が体の部分を作り、私と娘で顔の部分を作った。
 雪だるまに目や鼻を付けていくのは、娘の仕事だ。
 私や夫が手を出そうとしても、自分でやる、と言って触らせてくれなかった。
 
 次の日、娘と作った雪だるまを、近所の男の子が石ころをぶつける標的にしていた。
 
 家の外で大きな声が聞こえて窓の外を見ると、男の子たちが雪だるまに石がぶつかるたびに歓声をあげている。
 娘が友達の家から帰ってきて崩れた雪だるまを見つけると、何も言わずもう一度雪だるまを作り始めた。寒いからもう中に入りなさい、と言ったが、それでも作るのをやめなかった。
 必死で涙をこらえているのが分かった。

 絶対もとに戻してあげるの。

 娘が言った。

 昔から優しい子供だった。

 また、このまま目を覚まさないのではないかという考えが頭をよぎった。

 娘の病室のドアに手をかけた。
 中で何かが割れる音がした。

 慌てて中を見ると、花瓶が落ちていた。

 娘の目がまっすぐこちらを見つめている。

 「おかあさん……?」
 娘が言った。



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こないだハパリ―パに話しかけてみて、
ハパリ―パは女の子であったことが判明……。
プクリポの性別分かりずらい(ノД`)・゜・。

ハパリ―パは男の子のほうがこの先書きやすいので、
訂正はしません。

パラレルワールドってことで……(>人<)


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